自分の正しさが、
相手にとっても正しいとは限らない。
アニメ『進撃の巨人』は、その事実を痛烈に描いています。
立場が変われば、正義は反転します。
守る側だった者が、いつの間にか脅威と呼ばれる。
🔥 この作品が描くもの
ここで描かれているのは、
「どちらが正しいか」ではありません。
同じ世界を見ているつもりでも、
実は違う世界を見ているという事実です。
養老孟司氏の言うバカの壁は、
この認知のズレそのものなのかもしれません。
⚔️ 進撃の巨人が描く「正義の対立」
『進撃の巨人』の物語は、単純な善悪では語れません。
主人公エレン・イェーガーは、
当初、壁の中の人類を守る英雄として描かれます。
しかし物語が進むにつれ、
彼の選択は、世界にとっての脅威へと変化していきます。
🌍 立場による正義の反転
【パラディ島視点】
エレンは、壁の中の人類を守る救世主。
巨人から仲間を守るために戦っている。
【マーレ視点】
エレンは、世界を脅かす悪魔の末裔。
「地鳴らし」で全人類を滅ぼそうとしている。
どちらの視点も、それぞれの立場では正しいのです。
守る側にとっては「自衛」。
外の世界にとっては「侵略」。
「俺たちは、正しいことをしているつもりだった。
でも、向こうもそうだった。」
🚛 立場が変われば、見える世界が変わる
これは、アニメの中だけの話ではありません。
現実の職場でも、立場による「正しさ」の違いは、日常的に起きています。
🏢 現場での「正義の対立」例
【管理職の視点】
「納期を守ることが最優先。効率化を進めるべき。」
→ 会社全体の利益を考えている
【現場の視点】
「安全確認に時間がかかる。急ぐと事故のリスクが高まる。」
→ 現場の安全を考えている
どちらも間違っていません。
管理職は、会社全体の利益を守ろうとしている。
現場は、目の前の安全を守ろうとしている。
でも、見ている世界が違うのです。
💡 選択理論から見る「立場の違い」
青木仁志氏の選択理論では、「内部コントロール」を重視します。
つまり、「自分が変えられるのは、自分だけ」。
相手の立場を変えることはできません。
でも、相手の立場を理解しようとすることはできる。
🧱 バカの壁 = 認知のズレ
養老孟司氏の『バカの壁』は、
「分かり合えない理由」を明快に説明しています。
分かり合えないのは、
話し合いが足りないからではない。
そもそも、見ている前提が違う。
🔍 認知のズレが生まれる理由
- 経験が違う → 同じ言葉でも、連想するものが違う
- 立場が違う → 優先順位が違う
- 価値観が違う → 何が「正しい」かの基準が違う
- 見ている時間軸が違う → 短期 vs 長期
進撃の巨人で描かれる対立も、まさにこれです。
パラディ島の人々は、壁の中で生きてきた。
マーレの人々は、壁の外で生きてきた。
経験が違う。
立場が違う。
価値観が違う。
だからこそ、分かり合えないのです。
🤝 正義が噛み合わない前提で、どう生きるか
そのことに気づいたとき、人は初めて、
相手を打ち負かす以外の選択肢を持てるのかもしれません。
正義を通すことより、
正義が噛み合わない前提でどう生きるか。
💡 壁を認識した上での選択肢
- 相手の立場を理解しようとする(理解できなくても)
- 相手の正義を否定しない(同意しなくても)
- 自分の正義を押し付けない(譲れない部分は守っても)
- 対話を続ける(答えが出なくても)
現場で35年働いてきた中で、私が学んだのは、
「分かり合えない相手とも、一緒に仕事はできる」ということです。
全てを理解し合う必要はない。
全てに同意する必要もない。
ただ、「あなたの見ている世界」と「私の見ている世界」が違うことを知っている。
それだけで、対立は少し和らぐのです。
📺 配信・視聴方法
⚔️ 進撃の巨人
配信サービス:
U-NEXT、Amazonプライムビデオ、dアニメストア、Netflix、Hulu など
シリーズ構成:
• Season 1〜4(The Final Season完結編まで)
• 全87話
※配信状況は変更される場合があります。最新情報は各サービスでご確認ください。
🌟 まとめ ― シリーズを振り返って
進撃の巨人が描いたのは、
正義が噛み合わない世界でした。
この問いに、明確な答えはありません。
ただ、その壁の存在を知っているかどうかで、
世界の見え方は少し変わる気がします。
📖 バカの壁×アニメ哲学シリーズ ― 4つの教え
【第1回】 分かり合えないのは、能力の差ではない
→ 壁の存在を認識する
【第2回】 測れないものは、なかったことにされる
→ 数値化できないものにも価値がある
【第3回】 善意が踏み込めない場所がある
→ 理解の限界を認める
【第4回】 正義が噛み合わない世界で、どう生きるか
→ 認知のズレを前提に対話する
バカの壁は、消すことはできません。
でも、その存在を知ることはできます。
それが、壁を超える第一歩なのかもしれません。



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