「契約書なんて、見たことがない」。運送の現場には、そんな声が、いまも少なくありません。けれど、作業の範囲、待ち時間、積み降ろしの扱いが書面にないと、あとから「頼んでいない」「聞いていない」となったとき、確かめる材料がありません。
Thank you for reading this post, don't forget to subscribe!運送業36年以上。もとは大型車両のドライバーで、現在は荷主側(メーカーの入出荷の現場)で荷受けや雑務を担当している私は、契約の書面は、相手を縛るためのものではなく、おたがいの認識をそろえるためのものだと考えています。
公的な資料では
国土交通省のガイドラインでは、標準貨物自動車運送約款にもとづく運送では、運送会社が、運送の実施前に「運送引受書」を荷主へ交付することとされています(メールやFAXでも可)。書面には、品名・重量・個数、車種・台数、運送日時、運賃・燃料サーチャージ・料金などを記載することが挙げられており、料金は運賃と区別して、積込み料・取卸し料・待機時間料などを設定するとされています。
また、2026年1月に施行された取適法では、発荷主が運送事業者に運送を委託する取引も対象になり、発注時に給付内容・代金額・支払期日などを書面等で明示することが求められています。荷積み・荷下ろしなどを無償で提供させることは、問題になるおそれがあるとされています。(いずれも筆者が確認した範囲です。取引の種類・会社の規模・契約の形によって異なり、どの取引に当てはまるかは、この記事では判断しません。)
8つのグループで見る
- ①当事者・日付
- ②貨物と車両
- ③日時と場所
- ④作業の範囲
- ⑤運賃と料金
- ⑥支払
- ⑦変更・トラブル
- ⑧形式・保存
まず見るのは、この3つ
- 積込み・取卸しは、だれの作業か
- 待機時間の扱いは、書いてあるか
- 運賃と料金は、分けて書いてあるか
「書いてある」「ない」「不明」の3つに分けて、□をつけるだけで構いません。全部が埋まっている必要はなく、どこが空いているかを知ることが目的です。空いているところは、責めずに、会社の担当者へ渡して、いっしょに埋めていく。それだけでも、立派な一歩だと考えています。なお、運転者が契約書面を見られるかどうかは、雇用形態や会社によって異なります。
8グループのチェックリストを、1冊にまとめました
各項目の想定例の書き方、書面がないとき・足りないときの次の一手、コピーして使える点検シート、相談先を、PDF(9ページ)にまとめました。
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BOOTHで見る:運送契約の書面に書く項目チェックリスト
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noteで読む:運送契約の書面は「空いているところ」を知るだけでいい
※この記事は、現場での経験をもとに筆者が考えたものです。法律上の助言ではありません。個別の判断が必要なときは、会社の運行管理者、社会保険労務士、弁護士、行政書士などの専門家、または公的な相談窓口にご相談ください。

