「もし運転免許証が取り消されたら、どうするのか」。私の考え方の原点は、この問いです。
Thank you for reading this post, don't forget to subscribe!運送業36年以上。もとは大型車両のドライバーで、現在は荷主側(メーカーの入出荷の現場)で荷受けや雑務を担当しています。仕事を選んだとき、私には「運転手」しか選択肢がありませんでした。一択でした。その後、交通違反の累積で、免許が使えなくなった期間を経験しました。そのとき、「もし数日ではなく、取り消しだったら」を考えていなかったことに気づきました。それ以来、ほかの仕事や、関連する持ち場の技術・考え方を、少しずつ身につけてきました。
資格は「条件」であって、「能力」ではありません
資格は大切です。けれど、資格を取っただけでは、すぐに力にはなりません。「できる」からこそ、現場で頼りにされます。ひとつの資格だけを持っている人は、どこへ行っても「それなり」にとどまりやすいと私は思います。
だからこそ、資格が要らない技術や、関連する持ち場の経験も、同じくらい大切です。関連する持ち場の仕事や考え方を知ると、人間関係も、素直に受け入れやすくなります。専門の人には追いつけなくても、いろいろな経験は、いつか役に立ちます。
資格が「守り」になる3つの場面
- 選べる場所が増える:配置が変わるようなときに、「別の持ち場でも働ける」という選択肢が残ります。
- 話し合いの根拠になる:「その作業には資格が必要です」「これまで何年やってきました」は、感情ではなく事実なので、話し合いが落ち着きます。
- 次の職場で伝えやすくなる:何を、どのくらい、どんな条件でやってきたかを書き出しておくと、短い時間でも伝わります。
資格のない作業を頼まれたとき
たとえば、フォークリフトのように資格が必要な作業を、資格のない人が「ちょっと動かして」と頼まれる場面は、現場にあります。厚生労働省の労働局などの案内では、最大荷重1トン以上のフォークリフトの運転には技能講習の修了が必要、1トン未満は特別教育の対象と案内されています(道路を走る場合は別の決まりが関わります)。
そんなときは、「できません」と突き放すのではなく、「資格がないので、この作業は対応できません。資格のある方にお願いできますか」と、事実を伝える形がよいと考えます。
運転ができなくなったとき
免許の停止や体調などで、しばらく運転ができなくなる。そのとき、「運転以外で、これまでの経験を活かせる作業を、一覧にしてお持ちしてもいいですか」と言えるかどうかで、話の進み方が変わります。「免許が使えなくなったら」と考えるのは、不安になるためではなく、選べる道を、先に増やしておくためです。
会社の側にいる人へ
働く人の資格と経験を、会社が把握していることは、働く側にとっても、会社にとっても守りになります。迷ったときは、「動機善なりや、私心なかりしか」。経営者の稲盛和夫さんの言葉として知られる問いです。この判断は、その人とあとに残る仲間のことを思ってのものか。自分の都合や保身が、混じっていないか。目の前の人を、名前のある「ひとりの人」として見られるか。それだけで、現場の人間関係は壊れにくくなります。
この考え方を、1冊にまとめました
考え方、場面別の言い方(想定例5場面)、自分の言葉に直すレシピ、資格・経験・「できること」の棚卸しシートを、PDF(13ページ)にまとめています。
BOOTH(PDF・980円):https://tomossy3.booth.pm/items/8986755
note(無料の紹介記事):https://note.com/tomossy3/n/n0cc30dc16d77
※この記事は、公的な資料や現場での経験をもとに筆者が考えたものです。法律上の助言ではありません。資格の要件や制度は変わることがあります。最新の公的な案内をご確認のうえ、個別の判断が必要なときは、社会保険労務士や弁護士などの専門家、または労働基準監督署の総合労働相談コーナーなどにご相談ください。
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